東映ラボ・テック

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 1955年初めに東映映画専門の映画フィルム現像所として発足しました。その昔は、東京重機(銃器)の拳銃試射場の後ろにあり、小西六写真工業を吸収合併して建てられました。調布は良質で多量な水が得られ、本社のある有楽町にも近い点から選ばれました。
 2010年代に入り、映画がフイルムからデジタルに移行するのに伴い、業容も変化しました。
 2005年に初めて取材した後2017年に再度取材したので、両方の取材情報を掲載しています。

<2017年取材時の状況>

 発足時から映画フィルムの現像・焼付け・確認を業務としていましたが、映画制作のデジタル化の進展に伴い、これらの業務の需要が減ってきました。そこで2012年頃から過去のフィルム作品をDVDや衛星放送用にデジタル化する業務に移行して、現在はその業務が中心となっています。
 業務に必要な機器も、フィルムの現像や焼付けの機械から、フィルムをスキャンしてデジタル化する機械に変わっています。またその機械の性能も向上し、一本の映画のフイルムのスキャンには、従来の機械では30~40時間かかっていたのが、最新機械のスキャンステーションでは2~3時間程度と大幅に短縮されています。
 社員数は2005年当時200人でしたが、現在は140人がここで勤務しており、残りの人たちは練馬区大泉学園の東映東京撮影所内に開設した東映デジタルラボ(株)に移っています。

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最新のスキャンステーション

<2017年取材時の東映ラボ・テックの方のお話>

 映画をフィルムからデジタル化しDVDに移しても、フイルムは不要にはなりません。DVDより高精細なハイビジョン映像、更に高精細な4K映像でデジタル化するのは、DVDからではできません。元のフィルムからしかできないのです。
 そのフィルムは保管状態が悪いと劣化します。「フィルムは100年間保存できる」と言われてますが、それには「湿度40%以下、室温20℃以下」の条件が必要です。そのような理想的な条件で保管されていないフィルムは劣化が進み、そこに記録されている映画は失われてしまいます。
 最新機械のスキャンステーションでは、フィルムから高精細の4K映像でデジタル化できます。4K映像だとフィルムの情報を再現できるので、東映ラボ・テックでは、映画黄金時代の映画フィルムの保存のために、4K映像でのデジタル化を呼びかけています。
[「緊急提言・座談会‟映画黄金時代のネガフィルムが危ない!"」(キネマ旬報 2017年7月下旬号)]

<2005年取材時の状況>

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 現在も東映グループのフィルムを中心に現像・焼付け・確認業務を行っています。特に東映作品はここで全て現像しています。200名の社員さんが勤務しており、日本の4大現像所の一角となっています。現像だけでなく全国の東映系映画館に映画フィルムの配送もしています。また、アジアを中心に海外へ配給した作品として、「失楽園」「北の零年」などがあります。また、劇場アニメ「ワンピース」の現像なども行っています。

<2005年取材時の東映ラボ・テックの方のお話>

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 フィルムには初号と0号があります。初号はみんなが見るときの映画の状態です。
 0号ではまだ音と映像が合っているかどうかをチェックする前の状態です。0号の試写で音がずれていたり、聞こえなかったりすることがあるので、最終調整して完成するのが初号です。その工程には少なくとも半年はかかります。
 調布といえば「新選組」という感じがします。東映のヒットテレビ時代劇シリーズ「新選組血風録」の現像もここで行っていました。脚本を書いた結束信二さんもここで初号や0号を試写していたかもしれませんね。
注)「新選組血風録」は、あまりに夢中になってしまうため、撮影スタッフが争うように脚本を読んだと語り継がれています。

基本情報

所在地 調布市国領町 8-9-1
ホームページ http://www.toeilab.co.jp/index.html
問い合わせ: 調布市立中央図書館 地域情報化担当
042-441-6181
作成年 2006年
更新年月 2017年8月
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