工藤優鳥園

 小鳥の販売店で以前は映画やTVに小鳥を貸し出していました。
 2005年に初めて取材した後2017年に再度取材したので、両方の取材情報を掲載しています。

<2005年取材時の状況>

この紹介文の画像

 店は京王線調布駅の西側の線路沿い、調布銀座の入り口にあります。
 店には十姉妹、文鳥、セキセイインコ、インコなどを販売しており、その数は約500羽もおり、多いときには1000羽にもなるそうです。
 映画やTVへの小鳥の貸し出しは、尚子(ひさこ)さんの母千恵子さんが大映撮影所と縁があった関係で、映画関係者から依頼されたことに始まりました。
 有名なところでは、映画市川崑監督の「ビルマの竪琴」で僧になった水島上等兵の肩にとまっていたオウムがそうです。「ビルマの竪琴」は1956年と1985年の二回映画化されていますが、その両方にオウムを貸し出しているそうです。NHKにもよく貸し出しています。
 1999年の大河ドラマ「元禄繚乱」や、「その時歴史が動いた」の番組などです。TVのCMなどにも貸し出しています。

<2005年取材時の工藤勝義さん、尚子(ひさこ)さんの話>

この紹介文の画像

 小鳥は皮膚呼吸ができず、撮影の時のライトの熱さに気をつけてもらいます。
 山口百恵の「春琴抄」(1976年)に貸し出したウグイスが、夜の撮影のために鳴かずに困ったそうです。
最近は野鳥を扱えないので、野鳥の巣の撮影のために十姉妹などの雛を野鳥に見立てて撮影します。
 もともと、店の前は調布駅でした。現在の調布駅は1953年に現在の場所に移転したのです。その当時は、母(千恵子さん)はこの場所で喫茶店をやっており、大映撮影所の関係者もが出入りしていました。
 母は和裁ができたので、大映撮影所の衣装部のハギオカさんから俳優の衣装の製作をよく頼まれていました。
 母の作った衣装を着る女優さんでは山根寿子の名前を覚えています。
 店には調布銀映のポスターを貼ってあげたので、映画館の入場券をいただき、よく映画を観に行きました。

<2017年取材時の状況>

 店は2005年取材時と同じ場所にあります。ただ2005年時点では店の前は京王線の線路でしたが、2012年の京王線調布駅の地下化に伴い、2017年時点には線路跡の空地になっていました。
 取材では、2005年の時と同じ工藤尚子(ひさこ)さんに対応していただきました。
 店には、以前は500羽もいたことがあった小鳥が、2017年時点には50~60羽になっていました。少なくなった理由は、鳥インフルエンザで東南アジアから鳥の輸入が禁止されたり、国内外での鳥獣保護の規制が強化されたためだそうです。2017年時点では、扱っている小鳥は国内の愛玩用小鳥の飼育業者から購入しています。
 以前実施していた映画やTVへの小鳥の貸し出しは、2017年時点では止めています。
 最近の愛玩用小鳥は、高齢者のためのアニマルセラピーや単身女性のペットとしての需要が注目されているそうです。
 取材中、工藤尚子さんは幼い小鳥に餌をあげていた時、ラッキーという名の大きなオウムを籠から取り出しました。そのオウムはなんと2005年取材時の写真のオウムだったのです。ラッキーは人懐っこく、指で頭をなでると気持ちよさそうに頭を指に押し付けてきました。オウムは結構長寿だそうで、ラッキーは35年目になるとのことでした。
 また今回の取材では、映画「ビルマの竪琴」(市川崑監督、1985年公開)のポスターを見せていただきました。今回の取材のために、古い資料の中から見つけて下さったのです 。

この紹介文の画像
「ビルマの竪琴」(市川崑監督)のポスター

基本情報

所在地 調布市 小島町 1-34-10
問い合わせ: 調布市立中央図書館 地域情報化担当
042-441-6181
作成年月 2006年1月
更新年月 2017年8月
地図